プロローグ〜2つの人気列車をやっつけろ!!

 今回は北米大陸の、2つの人気列車をやっつけるのが目的です。カナダはバンクーバーからトロントまで、4466kmを3泊4日かけて走る【カナディアン号】、2度目の訪問となるアメリカはシカゴからサンフランシスコの対岸の街のエメリービルまで、3900kmを2泊3日かけて走る【カリフォルニアゼファー号】、この2つの列車に乗りたく同志にリクエストし、計画しました。


11/7 「先生」といってしまいました・・・

 2:30に起床しました。この年になっても前日はわくわくしてしまい、あまり寝付けませんでした。我が家の愛犬も「何でこんな時間に起きるのさ?」と迷惑顔で私の布団に入ったままです。
 海外旅行前のいつもの儀式である、納豆&玉子かけご飯の朝食をすまし、朝風呂に入って自宅を出発しました。
 今回は少し奮発して【成田エクスプレス】で空港へ。【スカイライナー】でやってきた同志と合流しました。

 たまったマイルでのフライトで今回はビジネスクラスです。出発前の時間もANAラウンジで過ごさせてもらいました。そうそう、我々の飛行機はなぜか北京行きです??
 実は予約の際に、直行便である【エアカナダ】の成田→バンクーバー便が半年も前の予約にもかかわらず、「満席」だったのです。どうやら特典旅行用の割り当てが相当少ないものと思われます。
 残っていたのは北京経由か韓国はインチョン経由のバンクーバー行きです。遠回りだけど面白そうだったので北京経由にすんべって事でこの便になりました。特典旅行に必要なマイル数は直行便と同じで90,000マイルです。

 やや遅れて11:00、成田を離陸しました。機内はほぼ満席のようです。最前列から2番目の座席に座りました。
 初めは気がつかなかったのですが、最前列に腰掛ける老紳士にCAがしきりに気を配ったり、他にも通路を挟んだ中央席にいる紳士がその老紳士に名刺を配ったり・・・。この方いったい何者なのでしょう??
 老紳士が前方にあるトイレから戻ってこちらに顔を向けたとき・・・、「あっ!野中広務氏じゃん!」
今は政界を引退されましたが、元自民党の幹事長だった方ですよね。せっかくなので我々も「野中先生、握手させてもらってもいいですか?」と声をかけてみました。気さくに私の手を握っていただいたうえに、名刺までいただいちゃってチョット感激・・・。
 そういえば野中氏は中国通と言われていた気がします。お連れの方もいなかったのですが、お1人で中国に関するお仕事をまだされておられるのでしょうか・・・。


 食事の時間になりました。機内食もエコノミーとは違い豪華です。うつわも陶器で出てきます。和食メニューにお刺身があったので迷うことなくリクエストしました。おいしかったです!ワインではなく日本酒にしたのですが、こちらも飲みやすく数本を空にしました。
座席も広々余裕があるし、ビジネスクラス・・・コリャ病み付きになりそうです。

 実は私も同志も【陸マイラー】と呼ばれるジャンルに属するものです。普段の生活でもマイルが貯められるのに気付き、同志を誘い数年前からはじめました。年間で約10万マイルは貯めることが出来るので、年1回の行事であるこの海外旅行も飛行機代は気にせず、現地の鉄道にお金をかけることが出来ます。

 北京首都国際空港には定刻に着きました。市内に出る時間はないので、ここでもラウンジで過ごさせてもらいました。アルコールを含むドリンクのほかにつまみ類、そしてカップラーメンが4種類ありまして、これが意外と人気のようでした。各国の方がズルズルとやってる様は結構見ていて面白かったです。

 エアカナダ030便バンクーバー行きも、これまた結構な座席です。定刻に離陸しました。「和」の物ともしばらくはお別れです。夕食も前菜から始まり、スープ、メイン、デザート 
etc...。まるで結婚披露宴のようです。
 夕食が済むと、CAから窓のブラインドを下ろしてくれと指示がありました。ここで時差の調整をするようです。北京とバンクーバーの時差は16時間です。本日の日付である11/7がこれだけ過ぎても、バンクーバー着は11/7の12:00です。ここでしっかり寝ておかないと後がキツそうなので、寝ます・・・。

 立派な座席とフットレストのおかげで熟睡できました。寝る前に時計をバンクーバーの時刻に合わせておいたので、今は11/7の10:00です。4〜5時間は寝たのかな・・・。昼食に該当する2度目の食事は中華風ヤキソバでしたが、これはイマイチ・・・。我が家で作る方のがおいしいなあ。
 遠くバンクーバーの街が見えてきました。紅葉が始まっているらしく、黄や赤の樹木が鮮やかです。
 定刻に着陸しました。今回の旅行から海外でも使えるケータイを持参してきたので、まずは妻に無事に付いた旨をメールしました。返信もあり、正常に機能しているみたいです。う〜ん、便利ッス!
 時間に余裕があるので、空港からは一番安い方法でVIAの駅に行くことにしました。2本のバスと【スカイトレイン】という無人の電車の都合3本を乗り継ぐのですが、これら全て同じ会社(トランスリンク社)の運行なので、1枚のキップ(3.25カナダドル)で行くことが出来ます。

 バスの中で現地に住む日本人女性に、バスを降りてスカイトレインの駅に行く途中で、現地のネイティブの青年にVIA駅までの行き方を丁寧に教えていただきました。「地球の歩き方〜カナダ西部」の地図はとても判りやすかったのですが、うっかり1本違う道を歩いてしまい、スカイトレインの駅の場所が判らずウロウロしていたところ、かのネイティブさんが話しかけてきて、しかも我々を駅まで誘導してくださったのです。フレンドリーな街だなあ・・・。Thank you very much!!無事VIA駅にたどり着きました。

 カナディアン号のキップは、同志がネットで予約してくれたのでその予約表を持って行ってキップに変えてもらうだけでいたって簡単です。我々は【バース】と呼ばれる開放型の2段寝台が、今日から4日間の生活の場です。
 出発までの約2時間は、寝台車の利用客が利用できるラウンジで過ごしました。コーヒー、紅茶、クッキー類が用意されています。

 17:00に座席車の乗客よりも先に優先乗車の案内があり、いよいよ乗り込みました。22の2番の上下がキップに書かれている我々の部屋です。ッてことは22号車なのかな・・・。長っ!!でも今はそんなに繋がっていませんよ・・・?

 定刻に出発しました。すでに日が落ちてしまっているので、ホームでの写真撮影が出来ませんでしたが、今現在、客車は約8両です。閑散期なのであいだの車両を省略しているのかもしれませんね。
 ところが夜中にふと目が覚め、前方に目をやると曲線のはるか先に先頭の機関車が見えるではあーりませんか!どこで繋げたのか気が付きませんでしたが、こりゃ本当に我々の号車は22号車なのかも知れません。

 開放型の寝台は数が少なく、22号車には3つしかありません。我々以外の他の寝台にはちょうど定年を迎えた頃と思われるカナダ人ご夫妻がそれぞれ乗車しており、アチラから自己紹介と握手をしてまいりました。フレンドリーだなあ・・・。通路を挟んだ反対側は夫ハーバさんと奥様のリンダさん、その後方に位置する寝台には夫ビルさんとその奥様です。我々も自己紹介をしました。よろしくお願いします。

 カーアテンダントの方がやってきまして、車内の案内が始まりました。スーザンさんという女性の方で、この列車のほぼ中間であるウィニペグまで担当するとの事です。
 夕食は入れ替わり制で、ファーストは18:00、セカンドは20:00です。セカンドをリクエストしました。放送で案内があるので呼ばれたら食堂へ行きます。
 メニューは日本語の表記もあるのでとても安心です。VIAは日本の利用者が多いのでしょうか?バンクーバーの駅、そしてこの列車の車載のガイドブックにも日本語表記がありました。

 夕食は、スープ、サラダに続きメインは牛ステーキです。日本じゃまず食べることはないので、こういうときは遠慮しません。なんてったって寝台客には全行程の食事が付いているのですから!

 ビール(アルコールは有料です)はこちらの大手メーカーの【モルソン】というビールでした。デザートもしっかり付きましたが、私は甘党ではないので、本日はケーキでしたが同志に譲りました。
 日が落ちてしまった後のバンクーバー発だったので、食事のレポしか出来ません。景色は明日のロッキー越えということで、長い長い11/7を締めくくります。 


本日の買い物〜レートは1カナダドル/104円です。

バンクーバー市バス〜2人で6.5ドル、VIA駅でお菓子購入〜2.79ドル、食堂車でビール2本〜10.5ドル、夕食時のチップ〜2人分で10ドル

続きを読む