1/28 トルコ版新幹線と寝台特急
おはようございます。よく眠れました。腕時計の時刻もトルコ時間に整正して現在は1/28の2:30です。グラスの赤ワインが少量残っております。大満足の【入眠】だったのでしょう。たださすがに早朝のこの時刻です。まるで腹が減ってません。2度目の早朝稽古は、フルーツ盛り合わせとヨーグルトに手を付けた後、CAさんに【Finish】宣言をして下げ膳となりました。身支度を整えましょう。
シートモニターのエアショーにイスタンブールの文字が出てまいりました。やや早着の5:20、TK85便はイスタンブール国際空港に着陸しました。
空の旅を中断して、本日から、明日の朝にかけて【トルコ鉄道】の乗り鉄が始まります。ルートはイスタンブール/ソウトリュチェシュメ駅からトルコ第6の都市コンヤまで昼行、コンヤから首都アンカラまで昼行、アンカラから【アンカラエクスプレス】という名の寝台列車でイスタンブールに戻るという【三角乗り】←(勝手に自分で命名しました)でトルコ鉄道を満喫します。 それ以外にアンカラで人気店の居酒屋、イスタンブールに戻ってからは、地元名物の【鯖サンド】店を訪れます。トルコはEU加盟国ですよね。でもボスポラス海峡を挟んでアジアとヨーロッパの接続点でもありますし、イランと並んで【中東の大国】とも呼ばれてますよね??初の中東というプロローグが正しい表現かはよくわかりません。読者の皆さんの判断にお任せします。
さて無事にトルコ入国を果たすと、まずはイスタンブールカードの購入とチャージであります。SuicaやPASMOみたいな交通カードです。三角乗り以外の都市部の交通を乗るために必要なもので、クレジットカードが認識されずやや苦戦しましたが、無事にチャージまでたどり着くことができました。複数人でシェアできるので、同志が先に自動改札を抜けたらワタシにハイよって手渡し、ワタシもそれに続くってな塩梅です。
地下鉄とBRTを乗り継いで高速鉄道のソウトリュチエシュメ駅に到着しました。空港みたいなX線での荷物検査をクリアして、持参したeチケットとパスポートを受付で提示して乗車手続きが完了です。ホームに上がると、イスタンブール/ハルカル駅発のカラマン行きの高速鉄道YHTが入線してまいりました。本当は始発駅のハルカル駅から乗りたかったのですが、空港到着時刻とYHTのハルカル駅の発車時刻がタイトなため、少し先回りした形のソウトリュチエシュメ駅からの乗車となりました。ちなみに今夜のアンカラエクスプレスでアンカラからイスタンブール/ハルカル駅まで乗り通すのでよしとしましょう。 慌ただしく乗車してしまいましたが、多分ほぼ定刻通りの発車だったと思います。奮発してビジネスクラスの旅客なので、30分ほどするとミールボックスの配布がありました。チーズの挟まったパンとチョコレートの混ざったしっとり系のパン(ケーキかな?)に、フルーツミックスジュースと水が入っています。コーヒーかチャイ(茶)を尋ねられたので、今の気分でチャイを選択して、カップに注いでもらいました。
コーヒーでは飲めないけどチャイなら可能なものと言えば、モチロンお酒であります。持参のシロモノを様々な液体とミックスさせて好みの味に仕上げました(笑)。乾き物系が欲しくなり、同志を誘ってビストロカーまで【探検】に行きました。ポテチはなかったのですが、プレッツェルがあったので購入しました。 その際休憩していたと思われる制服スタッフに、翻訳アプリで「日本の電車運転士です」って自己紹介したところ、「ご希望なら運転室に案内しますよ」とのトルコ語訳で帰ってくるではありませんか!断る理由はまったくありません。我々の席が最後部車両の更に末端の1A1Bだったので、後部車両の運転台に入れてもらいました。 トルコ語はカラキシだめなので、翻訳アプリでのやりとりと、ワタシの乗務員姿の写真、持参の乗車記念カードを差し上げて交流が始まりました。更にトルコ来訪の目的はトルコ鉄道に乗ることですと示したら、「じゃあ先頭の運転室をお見せします。」なんて話になっちゃいました。コンプライアンスだからってこの話、誰も断りませんよね?信用してもらえたようであります。
ソウトリュチェシュメ発車後は、イスタンブール市内を近郊列車を追いかけるストーカー状態のため速度が全く上がりませんでしたが、運転室に招待された頃は高速鉄道の専用軌道に入っているようで、速度が上がってきました。興醒めする表現になってしまうかもしれませんが、高速道路を運転するドライバーのような視界でありました。速度計は170km/hを指しています。
先頭車両の運転士にも、あらためてトルコ入国の目的を「トルコの鉄道を乗るために初めて訪れました。」と翻訳アプリで説明して、自分の会社の電車の最高速度は110km/hと説明すると、あきらかに【ドヤ顔】されてしまいました(笑)。「乗車の記念になるお土産は売っていませんか?」尋ねたところ、後部運転室と前面運転室を案内してくれた、制服スタッフが自身の胸につけていたバッジを進呈してくださいました。運転室に入れる以上にワタシ的にはハートマックスであります。 自分の勤務中に使用しているカバンにベタベタ貼った各国の鉄道の写真を示して、「ここに貴方から頂いたバッジを貼りますね。」って翻訳アプリで示したら喜んでもらえました。感謝の意を示してお別れして、自分たちの座席に戻りました。
高速鉄道YHT81340列車は13:19、定刻にコンヤ駅に到着しました。次の列車は、コンヤ発15:25発YHT81204列車アンカラ行きです。空き時間を利用して、次の列車とアンカラエクスプレスで飲む酒を入手しようと、調査しておいた駅前のスーパーを訪れたのですが、酒類は置いてありませんでした。やはりイスラムの国ですね。こういう店があることも受け止めなければなりません。幸い、すぐ近くに酒専門店たまたま見つけることが出来たので、そちらで空き時間はクリアできました。
YHT81204列車はコンヤ駅を定刻に出発しました。アンカラまでは2時間弱の乗車なので、こちらはエコノミークラスで倹約します。シートは若干狭いかなと感じる程度ですが気になる狭さではありませんでした。ちょっと原稿を書く時間とさせていただき集中します。17:10、定刻にアンカラ駅に到着しました。
さて、乗り鉄をちょっと中断して、このあとはトルコ料理とトルコのお酒を堪能する時間であります。この国にも【居酒屋】がちゃんと存在します。トルコ語で「メイハーネ」っていいます。事前調査でGoogleMapを開いて、画面の中心にアンカラ駅を置いて「meyhane」って打ち込んでエンターすると、ヒットしたのが【ネクミ・ウスタニン・イエリ】(自己流の発音です)という店でありました。トリップアドバイザーのクチコミでもなかなかの高評価で駅からも近く、ここに行こうと同志に提案しておきました。ストリートマップで出国前にルートも確認できたので、迷うことなく居酒屋さんに到着しました。ホント便利な時代になったモンですね。
店のホームページにはメニューも写真もあったので、トップページに紹介してあった主力商品であろう3品を注文しました。飲み物はトルコ鉄板ビールのエフェスと、「ラク」というアルコール度数高めの蒸溜酒を注文しました。ソーダ水で割るとさわやかになるというクチコミだったのでソーダ水も追加します。そしてこの「ラク」というお酒ですが、原液は透明なのですが、水(ソーダ水でも)を注ぐとなぜか白色へとケミストリーします。呑み助にとっては飲めりゃいいのですが、初めての体験で興味深かったです。現地では「ライオンのミルク」なんて言われ方もあるようで、日本の【酒乱/大トラ】に通ずるものがあるようですね。