7/7 シドニーの歩き方・・・

 6:00頃、左右に揺れる列車の動きで起こされました。地図を見ますと、シドニーへは【ブルーマウンテンズ国立公園】の山々の間を抜けて下っていくようです。この辺は薪のストーブを使っているようで、煙突から白い煙を出している家があちこちに点在しておりました。
 【リスゴー】という国立公園内の駅で小停車したので、外に出て朝の空気を吸うことにしました。ホームは禁煙という事ですが、スモーカー達はホームの隅っこで一団となって申し訳なさそうに吸っておりました。肩身狭そうです。

 列車に戻り、生野菜、キウイ、残っていた粉末スープで健康的な朝食としました。乳製品があれば、完璧だったかな・・・。
 もっと早くから気がつけばよかったのですが、車端部にはカーアテンドさんの作業のために使う一室があり、その部屋には冷蔵庫と電子レンジがあったのです。
 ダメもとで「これ使ってもいいですか?」ってお伺いした所、「どうぞ、どうぞ。」となりました。ブロークンヒル到着前に聞いておけばよかったなあ・・・。"要冷蔵"系のものを買い込めたのに・・・。

 放送でシドニーの最終到着案内が11:45と発表になりました。観光列車的要素があるこの列車にとっては誰も文句はありません。いたって平和な空気が流れております。
 市街地へ入り、スピードを緩めながら走る様は、東京や上野に到着するブルートレインのそれとよく似ています。(マニアックな文面になってしまいましたが、分かる方には分かると思います。)

 12:00、シドニーセントラル駅の1番ホームに到着しました。約72時間、4352kmの旅が終わりました。

 とはいえ、シドニーはあくまでも乗換駅です。次に乗るブリスベン行き【XPT号】の発車は16:20です。この時間を利用してシドニー観光することにします。目標は2つ立てました。
 ひとつ目は昼食時なのでシドニーの【吉野家】で牛丼を食べる、もうひとつはシドニーらしい景色を見るって事で課題としました。(なんかラベルの低い課題ですね・・・)

 XPT号のチェックインを済ませ、荷物を一時預かりにしてもらいました。吉牛情報は、私があらかじめ出発前に念入りに調べていたので、迷わずたどり着きました。参考までにシドニーセントラル駅からは、ハイドパーク方面へ行き、オックスフォードstを右折したらほどなくの右側です。

 さて吉牛ですが、店内はコの字型の店員さんが中で給仕するタイプではなくて、マックのようにカウンターで注文して、精算(カード可)、モノを受け取って、横にあるコーナーで紅しょうが&七味ぱっぱ、自分の席でパクつくって流れです。牛丼以外のメニューもありましたが、来店のほぼ皆さんが牛丼を注文しておりました。
 日本と変わらぬおいしさに感動した同志が「おかわりしね?」と誘ってまいりました。私自身もまだ全然イケたので、異論はありません。牛丼の単品を注文して、同志3/4、私1/4に分けて食べました。あーッ、満足ッス!

 一旦セントラル駅に戻り、近郊列車で【サーキュラーキー】駅に向かいました。目の前にシドニー湾が広がり、ハーバーブリッジやオペラハウスがあります。本日は土曜なので、人、ひと、人です。通りにはカフェが点在し、また大道芸人のショーなど様々な人種により、様々な人だかりが出来ておりました。
 日本人が多いと思いきや、同じ系列の顔の人種はほとんどコリアン、たまに中華って感じで、日本語を耳にしたのは、ほんの2〜3回すれ違った人からでした。

 ハーバーブリッジとオペラハウスが一度に見渡せる【ミセスマックウォーリーズポイント】へ向かいました。駅からは徒歩で30分程かかりましたが、荷物を預け身軽になっていましたので、苦にはなりませんでした。

 ほほう・・・。たしかにシドニーといえばこの景色・・・。ガイドブックやポスターで見た事のある光景が目の前にあります。逆光の時間帯でしたが、ダメもとでシャッターを切りました。
 シドニー滞在4時間にしては、まあまあうまく時間を過ごせたと思います。セントラル駅への帰りは、セントラル1コ手前の【タウンホール】駅で降り、隣接のスーパー【ウールワース】で今夜と明朝の食事の買い物をすませ、セントラル駅へ・・・。(一旦下車の形となりましたが、セントラル⇔サーキュラーキーの往復キップ1枚で、全ての自動改札がクリア出来ました。一定の時間帯ならフリーで乗車出来るみたいです。)

 セントラル駅に着き、同志が歩き疲れてのどが渇いたってんで、構内のカフェで軽くビールを一杯やりました。オーストラリアは、コンビニや(セントラル駅のそばにはセブンイレブンがありました。)キヨスクでは酒が置いておらず、日本と勝手が違います。「酒は店で飲め!」ってのが徹底されているみたいです。

 荷物を受け取りいよいよ第二ラウンド、ブリスベン行きXPT号に乗車します。ブリスベン着は明朝6:30と乗車時間はさほどではありませんが、道中を考え寝台車にしました。A号車の17と19番が(この部屋は定員3名なので、座席として使う場合は18番も発券されます。)我々の部屋です。
 途中、「ここは私の席です。」って我々の部屋にオージーが入ってきてしまうトラブルが2度ありましたが、その都度キップを拝見し、「あなたは【座席車】の何々番ですよ。」って御案内いたしました。日本人なのに、かの国でオージーを案内するなんて・・・。

 さすがにファーストクラスの寝台車です。上下の2段ですが部屋自体が広いので、のびのび使えます。シャワーと洗面は隣室との共用です。そしてコンセントを発見!!お湯を確保出来ました・・・かな?

 念のためコンセントに差込みスイッチオン!・・・あれっ動きません。入り切りを繰り返した後、耳を澄ましてみると、オンの時に微妙にモーターの動作する音がします。
 部屋の説明書きによれば、「シェービングオンリー」だとの事です。ドライヤーや湯沸かし器のような高いワットの家電には対応していないコンセントのようで、ケータイの充電にも使えません。

 荷物のかさばりを減らすためにも今夜はカップめんをやっつけるつもりです。一瞬困りました・・・。が、「そうだ、ビュッフェにもらいにいけばいいじゃん。」とまあ、あつかましくも前向きな結論となりました。
 封を開けたカップやきそば(同志はカップうどん)を手に、恥ずかし くも3両先のビュッフェ車に行きました。座席車の方々の不思議そうな視線が少し痛かったです・・・。

 カウンターのお姉さんにカップめんを見せ、「お湯いただけませんか?」とお願いしたところ、有料で分けてもらえることになりました。「どれくらい?」って聞かれたので、「400ml。」と答えたところ、「コーヒーカップ2杯分ね・・・。とりあえず1人分渡すけど、危ないので2人目はまた取りに来て。」と言うことになり、1人分のお湯をもらい、一旦部屋へ。
 私のカップやきそばにお湯を注いで、その間にあらためて同志の分のお湯をいただきにビュッフェに行きました。

 どうにかお湯も確保でき、同志がウールワースで買った、どでかいチキンとの夕食となりました。栄養的にはずいぶん偏ったメニューとなってしまったので、キウイとイチゴで補うことにします。

 そうそう、このXPT号、ファーストクラスには朝食が付いております。事前の調べでは気が付かなかったのですが、係りの方が部屋までメニューの希望をうかがいにまいりました。前日にメニューを聞いておき、翌朝部屋まで持ってきてもらえるってスタイルです。
 コーヒーにアップルジュース、同志はハムチーズクロワッサン。私はシリアルでお願いしました。やっと牛乳が飲めます。

 XPT号はシドニーの近郊区間をこまめに停車した後、一気にブリスベンへというダイヤのようです。21:30頃までは何駅かに停車しましたが、外も暗いので駅名がよく分かりませんでした。
 「地球の歩き方」のオーストラリア版はXPT号の旅にほとんど対応していません・・・。景色も期待できない時間帯なので、おとなしく寝ることにします。

本日の買い物〜

吉野家 2人で18.45$、シティレール 2人で6.8$、荷物預かり 2人分で13.2$、【ウールワース】でチキン 4.99$、サラダ,いちご,キウイ,コーンスープ各2個 18.24$、シドニー駅のカフェでビール 2人で8.8$、XPTでお湯購入 計0.8Lで1.6$

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