9/18~万年床にて・・・

 いやぁ、実によく眠れました。まぶたの重みも解消されました。列車はモンタナ州ホワイトフィッシュに停車しております。遅れを引きずっているのかと思いきや、何と定刻であります。この後もよろしくお願いします。7:41、定刻にホワイトフィッシュを出発しました。
 シャワーを浴びることにします。お湯の勢いの乏しいことと、排水の悪さは相変わらすでありますが、スッキリすることは出来ました。使用済みのタオルが数枚ポリ袋に入っていたので、何名かはシャワーを使ったんだなと推察されます。チビの私でも狭いと感じる空間なのによくぞという感じであります。

   
車窓①            車窓②           車窓③           車窓④

 おなかがすいたら朝食をと思ったのですが、すきませんでしたのでスルーします。ステファニーさんが「朝食どうぞ。」とおっしゃってくれましたが、「ノー、ハングリー。」と事情を話しましたら、理解してくれたようです。今日はまる1日列車の中なので原稿をしたためつつ、昼寝もしつつ、ジンロをひっかけつつのんびりと過ごしましょう。

 なんとも贅沢な時間の過ごし方であります。日本に帰ったらたとえ休みの日でもこんな生活はあり得ません。そもそも日本に2泊以上する、定期の列車がありませんよね?ななつ星とかのツアー列車はありますが、あれもしっかりと行程が組まれている上にツアー代金が高価なため、今日は何もしないなんてのは逆にもったいないって事になりますよね。

  
シェルビー到着       外に出てみましょう                                   駅舎の様子

 たまっていた原稿がおっついてきて、スマホとバッテリーパックの充電もフルチャージが完了しました。少し横になったら11:26、列車はモンタナ州シェルビーに定刻に到着しました。モンタナ州ではそこそこの都市と記憶しておりますが、やはりド田舎であります。シアトルで見たような高層ビルがまるでありません。
 2004年に、シカゴからシアトルまでをエンパイアー・ビルダー号に乗車し、この駅も通っているはずなのですが、こんなに何もない街だったかな?目がなれてくると、遠くまで見渡せる牧草地と牛の群れ、牧草を巻いたロールケーキの景色はなんとなく記憶がよみがえってまいりました。11:33、シェルビーを定刻で出発しました。

 
収まり切れません                                     後ろに回ってみました

 さすがに空腹を覚えたので、食堂車を訪れましたが12:00からだと言われちゃいました。こんなモンです。部屋まで戻るのもかったるいので、隣のロビーカーで数分待つことにします。同じ志の方々がいるようで、やがて流れてきた昼の営業開始のアナウンスと共に民族大移動が始まりました。そしてお約束の相席であります。自己紹介はしましたが。他の3人連れは家族のようで、そちらの話に夢中なようで、私との会話は成立しませんでした。まあいいですけど。

 アンガス牛のハンバーガーとバドワイザーというアムトラック旅のワタシ的な【鉄板の昼食】といたしました。会話がないのではしょります。いそいそとバーガーを口に運び、バドワイザーを流し込み、ビール代をカードで支払って、チップを2ドルテーブルに置き、3名さんに挨拶して部屋に戻りました。


定番のランチ。バドを添えて・・・

 少し原稿を書き足した後、横になりました。見える範囲の他のルーメットの乗客は、皆さん一旦座席に戻して座っています。モチロン私は【万年床】であります。絶対こっちの方が楽なのに…。
 一時間程寝ました。夢も見たのですが、何と場面はこちらのどこかの駅で、降車の際に足元を意地悪なオネイサンにブロックされて、私がつたない英語で応戦しているってな風景でした。日本でも仕事柄、英語で案内をしたっていう夢を年に1、2度見たことはありますが、ひとり海外でいきなりのこの夢ってのはどういうことなのでしょうか?やはり心に不安を抱えているなオヌシ?って事なのかもしれません。これを読んだ心理カウンセラーの方 (いませんよね…) お願いします。

 
Havre到着                                          往年の名機

 意地悪なオネイサンに解放されたタイミングで目が覚めました。食堂車のスタッフの方が夕食の希望時間を聞きに来ました。17:00と19:15どっちがよろし?ってことなので、なるべく空腹にすべく19:15にしました。ただ、直前の18:59発のウィリストン駅からセントラルタイムのノースダコタ州に入り、時差が1時間生じます。
 手元の時刻表によると、19:15という時刻はノースダコタ州の時刻で表示されているので、時計を進めて食堂車に行くと「お前まだ早いよ。」ってなりかねません。

 過去には西行きのルートのサウスウェストチーフ号の旅の際に、食事の予約時刻を1時間遅刻してしまって、食堂スタッフにオーバーハンド (っていうのですかね?外人さんがよくやるあの呆れたってポーズです) された苦い思い出があるので、ここはステファニーさんにしっかりと確認しました。マウンテンタイムよとの回答を無事に得られたのでひと安心です。

 セントラルタイムのウィリストン駅を【18:59】に定刻に出発しましたが、私の腕時計は、マウンテン時刻の17:59のままにしておきます。時差のある国の長距離列車を乗る際は気を付けましょうね。夕食まであと1時間。いい案配にハラが減ってきました。夕食の時間になったので食堂車に行きましょう。しつこいですげど、ひとり旅は必ず相席になりますからね。昼の方々とは違う席に座らされました。

 握手で自己紹介をします。老夫婦の旦那さんはデービッドさん、奥さまの方はよく聞き取れませんでした。日本で電車の運転をしていると紹介し、持参した英語版の観光パンフレットを差し上げましたら喜ばれました。持ってきてよかったです。

 
アムトラックの夕食といえばこれ!                           ワインもね

 お楽しみのステーキは、ミディアムでお願いしました。アムトラック最後のディナーなので、赤ワインもハーフボトルいっちゃいますね。ステーキが来るまでの間に、取り貯めてきたアラスカからの旅のようすを説明したのですが、一番食いついていたのは、2012年の豪雪のときのワタシの家の写真でありました。

 さぁ、ステーキが運ばれてきましたよ。まずは撮っておきましょうね。今回もしょうゆは持ってきたのですが、塩コショウ味にだいぶ慣れてきたので、今回は使わないことにしました。ナイフの入りもよく焼け具合もいい案配で満足です。話も弾んで楽しい夕食になりました。
 食堂スタッフの方々も写真に応じてくださいました。自撮りなので、今回の写真の出来が恐ろしく悪いことをお詫びします。リーダーのアントニオさんが朝食で会いましょうとおっしゃってくれましたが、明日はハラ減ってくれるのかな?

 
食堂車のスタッフの皆様と                               大ウケの2012豪雪の写真

部屋に戻って、ステファニーさんの手があいたところを見計らって、手帳にコメントをとお願いしたら。快諾していただけました。2004年以来のコメントゲットであります。簡単な英語だったので、今回も紹介させていただきます。

To my friend SHOJI.
You are a very friendry person.
It was wonderful to see you.
Enjoying our beautiful country.


直筆です

ご丁寧に住所までいただけましたので、帰国後早いうちに礼状を書いてみたいと思います。ノースダコタ州マイノットを定刻に出発しました。おやすみなさい。

本日の買い物~

1.昼食でビール 6ドル
2.昼食でチップ 2ドル
3.夕食で赤ワインハーフボトル 16ドル
4.夕食でチップ 5ドル

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