10/13 はるかキリマンジャロを望む
アフリカを離れる日となりましたが、今日1日も楽しませていただきます。数年前にスイスのマッターホルンをこの目で見た感動を味わいたく、アフリカに来たならキリマンジャロ山をこの目で見たいと強く感じていました。
ケニアのアンボセリ国立公園から見る景色が美しいと言われているそうなので、そこへ行くべくあらゆる手配をしました。
現地発着の日帰りツアーに参加するのが最も手っ取り早いのですが、我々がアフリカを離れる飛行機はナイロビを18:00に立つ便のため、現地ツアーに問い合わせたところ、参加不可との返事となりました。
そこでナイロビ→アンボセリの飛行機を自分で手配するので、アンボセリ国立公園からナイロビ国際空港までの送迎という形での手配を依頼したところ、可能との返事があり依頼することにしました。現地日帰りツアーより高くついてしまいましたが、このチャンスを逃がす手はありません。
さて、昨日依頼したドライバーさんは6:00にキチンと来てくださいました。朝食時間には早すぎたので、ホテルからミールボックスを頂き、それを抱えたまま車に乗り込みました。
アンボセリへ飛ぶ飛行機は国際空港ではなくナイロビ/ウィルソン空港であります。東京都にお住まいのかたなら【調布飛行場】をイメージしてください。小型飛行機専門の飛行場であります。チェックインを済ませて、ロビーでミールボックスをの朝食をすませました。乗客乗員で約20名のプロペラ機は7:30に離陸しました。
ナイロビ国立公園の大地を抜けて次第に高度をあげていきます。小型機ゆえ操縦席が丸見えです。飛行時間はわずか40分なので、やがて雲の向こうに写真などで見覚えのある、雄大な山容が姿を表し始めました。アフリカ大陸の最高峰キリマンジャロ山であります。
午後は雲にかかってしまいその全容が見られないことが多いとのことですが、今は早朝です。アンボセリ国立公園内にある滑走路に8:10、着陸しました。
手元にあるプリントしてきた英語表記の予約書には【アンボセリ air strip】 と書いてあります。stripというのは滑走路の意味で、決してあの【ストリップ】ではないことを付け加えておきます。
目の前にあのキリマンジャロ山があります。外国人が富士山目当てで来日して、富士山を見ることができたときどんな感情が沸くのか伺ったことはありませんが、おそらく同じような感動を今味わっているのだと思います。まずは山容が消えぬうちに数枚納めました。
ここでツアー会社手配の車に乗り込むことになっているのですが、我々をピックアップしてくれる車が見当たりません?他の乗客はそれぞれの迎えの車に拾われてこの場所を離れていきました。こんな国立公園のど真ん中に置き去りはされてはかないません。美味しくないはずですので、野性動物のエサにもなりたくありません。
滑走路を管理する係員がツアー会社に電話してあげるとダイヤル中に遠くから1台の車がやってまいりました。この車こそ我々の手配したナイロビ国際空港までの送迎車でありました。事なきを得ることが出来ました。国立公園に入るのに手間取った的なことをしきりに弁解しておりますが、まあいいことです。出発しましょう。
あらためて手渡された行程表には、送り込みの前に【ゲームサファリ】を10:50までしてくれると記載してあります。全く期待していなかったのでうれしい誤算です。ゲームサファリというのは、何かのゲームをするのではなく、日本のいわゆるサファリパークでやるクルマからの動物観察であります。ここは本物の野性動物の観察ができる場所なので期待しましょう。
象やシマウマ、キリンetc.、様々な野性動物が思いのままに闊歩しております。車もうまく回り込んでくれて、動物の背景にキリマンジャロ山が入るよう気を回していただいたのがなりよりありがたかったです。一生の記念になる数枚を撮影出来ましたよ。時間になり、国立公園を離れる頃にはキリマンジャロの山頂にも雲がかかりやがて裾野のみの姿になっていました。
車は国立公園を抜けて、空港までのドライブが始まりました。ナマンガというタンザニアとの国境の街まで約2時間、ダート道が続きましたが、心地よい揺れのため二人ともあっさり眠りに落ちました。マサイ族の格好をした住民と普通の服装の住民が生活している街のようです。ドライバーさんの知り合いのお土産屋でトイレ休憩をとりましたが、土産物に興味がなくお金は落としませんでした。
ナマンガからは舗装道になりましたが、乾燥のため車の窓を閉めていても砂ぼこりが舞います。どうしても呼吸のたびに吸い込んでしまい、鼻の中が汚れてしまいました。朝のミールボックスをすべて平らげておいたおかげで、空腹も感じないまま車は15:00にナイロビ/ケニヤッタ国際空港に到着しました。ドライバーのパトリックさんと握手を交わして未開封のボトルウォーターと感謝のチップを差し上げました。
入国の際に預けたスーツケースを無事に受け取り国際線ターミナルに着きました。ラウンジがあったはずなのですが、フロアにある3ヶ所のエアラインラウンジすべてが改装のため閉鎖されていました。昼を抜いたぶんの飲食を期待していたのにおあずけを食らってしまいました。
幸いにしてWi-Fiは使えたので、時間をつぶすのに問題はありませんでした。アジスアベバ行きのエチオピア航空はナイロビを定刻に離陸しました。機内食でようやく飲食に預かりました。達成感と空腹でとてもおいしかったです。
アジスアベバに着いて次の便の搭乗券を受けとる際に【事件】がありました。機材変更のため、ビジネスクラスのイスの数が減ってしまって、あなた達に席が提供できないというのです。アジスアベバからタイのバンコクまでは8時間以上の長距離便です。どうしてもというなら便の変更をと言われましたが、それは我々ができません。
それならばエコノミークラスの空いている中央席を【エコノミースリーパー】として使わせてほしいとお願いしましたら応じてくれました。もちろん食事はビジネスクラスの食事という確認も怠りませんでした。
機材変更のためか、搭乗の案内もなかなか始まりません。そうこうしているうちに、先ほど搭乗券のやり取りをした係員がやってまいりまして、「グッドニュース!」というではありませんか。「再度機材変更のためビジネスクラスが帰ってきたよ」と笑顔で搭乗券を渡してくれました。終わりよければなんとやらなのでホッとしました。
搭乗の機材は機体の塗装がなく真っ白けです?同志によると、よその航空会社から購入した中古品だそうです。やり繰りのための間合い運用なんでしょう。キチンと整備されていれば問題ないですけど、なんとなく心もとないですよね。日付も変わり2:30、約2時間遅れでアジスアベバを出発しました。さらばアフリカよ。
本日の買い物〜
1 wi−fi利用料および昨日ディナーとビール×2、フルボトルワイン×1(部屋付) 2人で8623円