11/14 ロサンゼルスにて
静寂な雰囲気の中、ふと目が覚めました。たまたま速度を落としての走行区間だったようであります。時計をみると(夜中に時差が変わるんで事前に調整しておきました)、3:42。まだ少し眠れるなと思いつつ、ふと外をみると、それはそれは見事な星空が広がっていました。
たまたまいい角度のお陰で、ほぼ正面に見える北極星を中心に左にカシオペア座、右に北斗七星ととても分かりやすいアングルでありました。緯度が違うのと、地平線付近にも遮るものがないのとが合わさって、日本でみるより低い位置で(水平から20°位顔を上げた目線です)、見事な天体観測を体験できました。列車がカーブすると、今度はオリオン座の周辺の星座群です。
普段は、星座を見る習慣がないので、この時刻にはこの時期、この星座がこんな位置で見られるんだと感心いたしました。
話は変わりますが、同志のスーツケースの件であります。夜中に担当者から電話があり、本日滞在のホテルに送ったんで、ロサンゼルス到着後、まずはホテルに直行し、事実確認してほしいとのことでありました。今日は日曜日です。土日がらみの攻防のため、日本では当たり前の真摯な対応が、海外でも通用されるのかチト心配ではあります。
天体ショーに満足したんで、しばし横になりましたが程なくして5:00、セットしておいたアラームが鳴りました。信じられないくらい定時運行であります。
食堂車は、さすがにこの時間帯ですと、我々を含め20人程度の着席でありました。さて私、正直【大】の通じがよくありません、食生活の影響でありましょう。コンチネンタルをオーダーして、シリアルで牛乳、シメにヨーグルトという普段、自分的によく反応する【乳製品】を意識した食事にしました。
しばし休憩の後、シャワー室で洗髪、体洗い、歯みがきを一気にやっつけ、部屋に戻りましたところ、アテンダントからベッドをたたむんで、散らかった部屋を整理してくれとの指示がありました。予定のロサンゼルス到着までは、まだ2時間ほどあります。・・・っと、「ロサンゼルス到着は、あとおよそ1時間です。乗り継ぎ列車のご案内を致します・・・」。 列車はすでに到着モードに入ったようであります。
7:08、なんと約1時間の早着でサウスウェストチーフ号はロサンゼルスユニオン駅に到着しました。アムトラックの長距離列車が早着するなんて、過去の経験者には信じられないくらいの出来事でありました。
本日は旅程の調整日的な日にしたため、無理な乗継ぎはせず、このままロサンゼルスに宿泊します。ほぼ一日ありますが、やることは決めてあります。
まずは、本日宿泊の【ミヤコホテルL・A】に直行し、同志のスーツケースの確認であります。ロサンゼルスユニオン駅からは徒歩で行ける距離なんで歩き始めましたが、汗ばんでまいりました。そう、この時期でもこの辺は温暖なんであります。
少々迷いましたが、無事にたどり着きました。この宿はリトルトーキョーの一角にあり、日本人にはオアシス的な宿であります。ロストバゲージの事情を話そうとフロントに出向くと「おっ!!!」。同志が真っ先に、フロント背後にある自分のスーツケースを発見しました。成田で荷物を預けて以来のご対面であり、無事に取り返す事が出来ました。
あわよくば、そのまま部屋にチェックイン出来るかなとお願いしてみましたが、さすがに時間が早く今からだと、半日分のチャージをいただくと説明があり、クロークに荷物を預け観光することにしました。
まず、ホテルから徒歩で行ける【吉野家】へ向かいました。これも我々にとっては観光であります。目的地付近に着きましたが、店が見当たりません・・・。んっ?この店だよなぁと目をこらして、さらに中を覗こうとしたところ、窓ガラスに張ったボスターが目に入り【Yoshinoya】のマークと、【Close】の文字が目に入りました。
そう、ここの吉野家は2010,10/28で閉店してしまっていたんです。ポスターには替わりになる付近の店舗が3候補併せて掲示されており、ここからだと今から行くハリウッド方面の店舗が一番近いので、そちらの店に行くことにしました。
最寄りの駅に戻り、地下鉄でハリウッド方面の列車に乗り、ウェストレーク,マッカーサーパーク駅で下車、2〜3分歩き現地に着きました。ここは南米なのかと思うほど、ヒスパニック系の方々が多いエリアです。Yoshinoya店内も、店員さんを含め皆さんがそうでありまして、チョイと視線を感じましたが、吉野家の故郷から来たというプライドを持ちつつ【ビーフボウルwithサラダ】なるものを注文しました。
野菜不足なのでそれを補おうと、コールスローみたいな付け合わせ系の生野菜を期待していたのですが、出てきたのは、ごはんの上に温野菜、その上に牛丼の具がのったものでありました。確かにヘルシーっぽいのですが、牛丼の具と温野菜がごちゃ混ぜになっちゃったシロモノであります。
ブロッコリーのエキスが染み出て、ご飯が緑色になっていました・・・。温野菜を真っ先にやっつけて、なんとか牛丼としての体裁を確保しましたが、日本で食べるそれとはちょっと違ってしまいました。あとでもう一度来店して、【本物】を食べることにしました。
再び地下鉄に乗り、ハリウッドハイランド駅で下車、バビロンコートというモールの、凱旋門みたいな門の内側に架けられた橋からハリウッドサインが望めました。ただ、やや距離があり写真に収めようにすると、私のデジカメでは文字が小さくなってしまいます。地球〜で調べると、グリフィー天文台からもよく見えるとのことです。少し戻った地下鉄のパーモント/サンセット駅から、土日のみ運行のバスが出ているようです。今日は日曜日です。もちろん行ってみましょう。
地下鉄駅を降りて、地上に上がったところにある交差点に、そのバスの乗り場が表示されていました。電柱に直接掲示されているので、日本のバス停感覚で探すと見付けづらいかもしれません。バス代は2人でも1ドルしませんでしたが、あいにく紙幣しか持ち合わせがありません。女性運転士に1ドル紙幣を出し、つり銭が出るか少々間を持たせましたが、明らかに「つり銭は出ませんよ。」って口ぶりだったのであきらめて席に着きました。
バスを降りると、そこはいかにも日曜日的な光景が広がっていました。天文台の建物の前には、芝生の庭園が広がっています。家族連れ、アベック、ペットとたわむれる子ども、ジョギングの女性・・・。先程のショッピングモールより、こちらの方が市民の生活らしさを感じることが出来ました。そして見事な【ハリウッドサイン】をカメラに収め、帰りのバスに乗りました。
ちなみに帰りも同じ女性の運転手で、お互いバツの悪そうに目が合いました。「キープ・ザ・チェンジ・・・。」1ドル紙幣ではありますが、同志が差し出すとアチラも苦笑いで受け取ってくれました。
もう一度先程の吉野家へ行き、ビーフボウル単品を注文しました。今度は正真正銘の【あの味】でありました。満足してホテルに帰り、正規のチェックイン時刻の15時より若干早かったですが。無事にチェックイン出来ました。
ひと休みの後、付近にある日系スーパー【マルカイマーケット】に今夜の食材を買いに行きました。ぜいたくな悩みですが、フルコースの食事が続いたので、ジャンクなものにするつもりです。
スーパーの中はまるで日本にいるかのような品揃えであります。便秘を解消すべく、生野菜を2コ、【一平ちゃん夜店の焼きそば】、ジンロ、ビール、【メンズポッキー】で夕食としましょう。部屋のテレビをつけると、日本のテレビ放送の画面が映り、【龍馬伝】が放送れていました。日本語チャンネルってのがありまして、きっと我々の前の宿泊客も日本人だったのでしょうね・・・。久しぶりに日本的な一晩を過ごしました。
本日の買い物〜
1.朝食のチップ 2人で2ドル。 2.カーアテンドさんにチップ 2人で10ドル。 3.LA地下鉄 2人で12ドル。
4.吉野家 2人で11.37ドル。 5.グリフィー天文台バス往復 2人で2ドル。6.日系スーパーで買い物 2人で57.04ドル。
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