11/15 西海岸の人気列車
よく眠れ、快適な朝を迎えることが出来ました。お通じもキチンとありました。カップヌードルとフルーツヨーグルトの朝食、シャワーを済ませチェックアウトし、駅に向かいました。今回の海外旅行は11日間の長旅です。たまにはこんなオアシス的な宿で、リセットするのもいいかもしれませんね。
さて、3本目となる列車は、【コーストスターライト号】であります。ロサンゼルス10:15発、西海岸を北上し、シアトルには翌日の20:45着であります。荘厳な雰囲気の駅舎の一角にあるカフェが、アムトラックのラウンジを兼ねており、コーヒーをゴチになりました。
10:00に乗車案内があり、10番ホームに向かいますと、そこには既にすっかりお馴染になった銀色のボディが停車していて、我々を出迎えてくれました。1430号車の6番が我々の部屋であります。
列車は定刻に出発しました。運よく、通路を挟んで海側の部屋なので、海沿いの景色を堪能できそうです。車窓の優劣って大事なことですよね。出発早々に、果物とスパークリングワインのウェルカムサービスを受けました。このサービスは、今まで乗った6種類の列車にはないサービスであります。このあともなんらかのサービスを期待をしましょう・・・。
Oxnardを過ぎて、12:10頃、待望の海が見えてまいりました。13:15、予約したランチタイムのコールがあり、食堂車に行きました。海岸線がまだ続いており、我々には似つかわしくない、海を眺めつつの、こじゃれたランチとなりました。15:43、サンルイス・オビスポ着。部屋着のまま外に出てみましたが、カリフォルニアの暖かい陽光が晩秋を感じさせません。交換の列車が遅れたため、30分延発となりました。自分の寝床にもだいぶ慣れて来ましたので、昼寝としましょう。
・・・あれま、2時間も寝ていまいました。あっという間に18:45、ディナーの時間です。寝ているか食べているかのレポートになってきました。お許しくださいませ。2日あいたので、本日はステーキとまいりましょう。ミディアムでお願いしました。沿え物のベークドポテトに手をつけてハラを膨らませてはもったいないので、いわゆる【一点食い】でステーキに集中しました。焼き加減、肉質も上々、ミディアムレアの同志も「ウマイ!」と大満足でありました。明日は私もミディアムレアでいこうかな。
列車はサンノゼを定刻に発車し、次はオークランドです。
2006年にカナダ鉄道【カナディアン号】と、アムトラック【カリフォルニア・ゼファー号】を乗り継ぎ、サンフランシスコ近郊の終着駅であるエメリービルで下車、宿泊したのがオークランドでありました。ホテルの前の【道路】を回送列車が路面電車のように通っていたのを思い出しました。この列車はオークランドとエメリービルにも停車します。見覚えのある景色が見られるでしょうか。
21:32オークランド定着。このあと道路を走行し、エメリービルに向かうはずです。21:42定発しました。道路を走行する光景は路面電車ならわかりますが、こんな巨大な列車が走行すると異様な感じがします。数分の【ショー】が終り、21:57エメリービルに到着しました。
繰り返しの説明になりますが、サンフランシスコっていう街は、オークランドやエメリービルを付け根にした、半島の先端にある街です。アムトラックの【サンフランシスコ駅】ってのは存在せず、アムトラックでサンフランシスコを訪れる際は、シアトルやシカゴ方面から来た際はエメリービルで、ロサンゼルス方面から来た際はオークランドで、それぞれアムトラック連絡バスに乗換えて、サンフランシスコに向かうってシステムであります。お分かりいただけたようなので、本日はこれにて失礼します。
本日の買い物〜
1.ミヤコホテルの部屋にチップ 2人で2ドル。 2.ランチのビール 2人で12ドル。 3.ランチのチップ 2人で4ドル。
4.夕食のアルコール 2人で17.75ドル。 5. 夕食のチップ 2人で10ドル。
11/16 シアトルへ
自分にしては珍しく7:30に起床しました。寝坊してしまった感覚です。夕べも実によく眠れました。しかし日のたつのは早いもので、寝台車での睡眠はこれにて終了であります。本日の夜、シアトル着をもって、今回の乗り鉄の旅は完了ということになります。
列車は定刻に運行されており8:00、Klamath Falls着。シアトルのあるワシントン州のひとつ下のオレゴン州までやってまいりました。同志も起きてきたので一服に付き合いました。さすがに北部に進むにつれて寒くなってきました。ここら辺は標高も高いのでしょう。体感では7〜8℃って感じです。
列車に戻り朝食に行きました。空腹でもなかったので、コンチネンタルをオーダーし、あっさりめの朝食としました。動いていないんだから、ハラの減るはずがありません。車窓は海を離れ、山越えが始まりました。きついカーブを車体をくねらしつつの走行であります。
食後の満腹感と、列車のスローな動きが睡魔を呼び起こします・・・。すっかり自分のものとなったベッドで、またも2時間も寝てしまっている私でありました。
ランチはマジでパス気分だったのですが、貧乏根性がヘンなところで発揮されます。ベジタリアン料理をリクエストして、生サラダとビールという変ちくりんな食事となりました。ブルーチーズがちりばめられていましたが、苦手なので丁寧によけて、イタリアンドレッシングで頂きました。
相席の老婦人の顔がそっくりなので、もしやと双子と思い尋ねたところ、やはり「ツインズ。」との回答でありました。88歳だそうです。めざせ【きんさんぎんさん】ってところですね。写真に収めておけばよかったと後悔しております・・・。
12:45到着予定であるのユージンの少し手前にある信号場で、列車が停車したままです。車内アナウンスに耳を傾けますが、内容は把握出来ませんでした。アテンダントの方から、「タバコ吸ってきていいよ。」と言われたんで外に出ました。
1時間もたった頃、ユージンで降りる予定であろう方々が、荷物をもって街中に消えていきました。さらに30分ほど経過し、ようやく列車は動きだし、ユージンに到着しました。客扱いを終えて15:00、2時間15分遅れてユージンを出発しました。シアトル着が遅くなりそうです。
我々にはどうすることも出来ないんで、気長に対応しましょう。そう、寝るんです。あれれ・・・、いつのまにか私まで【眠り鉄】の様相を呈してきましたよ。
説明が遅れましたが、我々の乗り鉄の旅では寝台車に乗った場合、ベッドをセットしたあとは、たたみなさいという指示があるまでたたみませんし、たたまないようお願いします。その甲斐あってか、こんな時間でも横になることが出来ました。
所定のシアトル到着時刻にあわせてなのか、今夜のディナーは早めの17:15を割り当てられました。ポートランド到着少し前に、ディナーコールがあり、最後のステーキをやっつけに行きました。赤ワインを頼んだところ、口ぶりが明らかに「出せません」。「へっ?」って顔をしてみましたが、「決まりでこの時間はアルコールは提供出来ません」って口ぶりでした。ためしに「ビア?」と尋ねても同回答です。
察するに、これから下車する客に酒を提供して、酔って何かあったらこちらが責任を問われるんで出せないって事のようです。仕方がないのでコーラを注文しました。食事中の17:35ポートランド着。シカゴ行き【エンパイア・ビルダー号】は、この列車からの乗り継ぎ客を待っていてくれました。
同志が「ちょっとタバコ吸ってくる。」って言うんで、一計を案じました。「部屋にクリスタルガイザーの空ペットがあるから、その中に残っているジンロを入れてきてチョ。」とお願いしました。同志もそのつもりだったようです。程なくして【水】を持ってきてくれました。ジンロを入れてもコーラの色はさほど変わりません。ステーキは見事なミディアムレアで、アムトラックの最後の食事にふさわしいフルコースになりました。
夕食前まで話が戻りますが、先程アルコール提供のやりとりをした給仕の方が、1ドルとそのタバコを交換してくれと部屋を訪ねて来たんです。同志は気前よくひと箱差し出したのですが、滅相もないって顔で2本をつまみ、じゃあって差し出した3本を、申し訳なさそうに受け取っていったそうです。
気持ち良くお別れしたかったんで、チップに添えてあげればと提案し、同志は15本ほど残った開封ズミのタバコに「Thank you!」とペン書きし、併せて5ドル紙幣を、私は持参の我が社の電車のカード数枚に「See you again at Japan!」としたため、併せて5ドル紙幣をチップとしてテーブルに置きました。隣の車両にある、おみやげコーナーで、自分への土産としてマグカップを8ドルで購入し、部屋に戻りました。
ポートランドで40分の停車時間がとってあったお陰で、遅れは1時間40分程度になりました。時刻表をみると、シアトル手前のタコマ駅とシアトルまでの間にも時間がとってあるんで、もう少し戻るかもしれません。頑張ってもらいましょう・・・。っと期待しておりましたが、2時間遅れでシアトル手前のタコマを出発しました。アナウンスによると、シアトルまではあと40分だそうで、そうすると到着時刻は22:00頃になりそうです。
これまでに撮った写真、および原稿をチェックしつつ、到着を待つことにします。列車は結局、1:20遅れの22:05にシアトル駅に滑り込みました。まあこの程度の遅れなら、全然OKです。【午前様】も覚悟していたくらいですから・・・。7,000kmを越える乗り鉄の旅が、無事に終了しました。同志のスーツケースのトラブルはありましたが。旅自体は順調に推移したと思います。ホームで記念の1枚をおさめ、本日のホテルである【ワーウィック
ホテル シアトル】へ向かいました。
前回のシアトル訪問時にはなかった【ライトレール】という新交通システムが開通しており、シアトル・タコマ空港とウエストレーク間を結んでいます。アムトラックのシアトル駅最寄りのインターナショナル・ディストリクト駅からライトレールに乗り、ウエストレークで駅下車。歩いて5分程でホテルに到着しました。
遅い時間帯でしたが、ライトレールの車内には警備員がいましたし、街中の雰囲気からも治安は良さそうでした。チェックインを済ませ部屋でひとやすみの後、ビールで乾杯すんべって事になり、ホテル併設のバーに行きました。アムトラックの食堂車の経験から、缶ビールくらいあんべと思い購入して部屋で飲もうと思ったのです。しかしバーテンダーの方は、グラスに生ビールを並々と注いでおります。同志と苦笑いするしかありません・・・。
部屋でゆっくり飲みたかったんで、バーテンダーさんに部屋のキーを見せて、「部屋に持っていってもいいですか?」と聞いたところ、「いいよ。」と許可が出たので、グラスを持ったままエレベーターに乗り、部屋に戻りました。旅の成功を祝い、あらためて同志とグラスを合わせました。バドワイザーではない、濃い色をしたコクのあるビールでとても美味しかったです。
本日の買い物〜
1.朝食のチップ 2人で2ドル。 2.昼食のビール 2人で9.5ドル。 3.昼食のチップ 2人で4ドル。
4.夕食のチップ 2人で10ドル。 5.マグカップ購入 2人で24ドル。 6.カーアテンドさんにチップ 2人で10ドル。
7.ライトレール 2人で3.5ドル。 8.ホテルでビール 2人で9.35ドル。
11/17 帰国の途
シアトル明けの17日、とうとう帰国の途につきました。寄り道しましたけど・・・。まず、シアトル・タコマ国際空港からソウルへ向かいました。時差があり、18日夕方にソウル着。そのままソウル泊。翌19日は、朝の便で高松に【帰国】。四国のB級グルメを味わいつつ、普段レベルの味覚に戻し高松泊。最終日20日も四国のB級グルメを堪能し、高松(フェリー)神戸(ANA)羽田→帰宅ってコースになりました。
ソウル行きアシアナ航空のビジネスクラスの機内食も充実していたため、満腹中枢がソウルで予定していた焼肉の禁止指令を出してきてしまいました。あんなに楽しみにしていた焼肉さえ行く気にならず、ホテルそばにある食堂でうどんをススるのみの夕食でありました・・・。
帰国後の四国グルメは、高松までの機内食には手をつけず、満を持して挑んだので堪能できました。羽田到着後は、いつもの【もやしラーメン】でシメにして、帰宅したのであります・・・。
11/17の買い物〜1.ライトレール 2人で5ドル。 2.ホテルにチップ 2人で2ドル。
今回もご拝読ありがとうございました。次回作もどうぞお楽しみに!
旅の費用(本文の他)
1.アムトラック運賃&料金 2人で121,017円 2.ニューアークAPホテル 2人で3,346円
3.ミヤコホテル 2人で10,181円 4.ワーウィックシアトルホテル 2人で9,263円
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