11/11 自由の女神に会う

 夜中じゅう強風が吹き荒れていたのと、時差ボケのため、ほとんど眠れませんでした。が、ロストバゲージで心を病んでいるはずの同志はいつも通りの爆睡です。シカゴへ向け列車で出発する前に、観光しておきたいポイントがいくつかあり、早めに出発したかったのですが、優しい私は同志を気遣い9:20まで寝かせてあげました。朝食もとらずに・・・。



 10:00ギリギリにチェックアウトを済ませ、シャトルバスで空港へ。空港内を巡回するエアトレイン→近郊列車のNJトランジットと乗り継ぎ、ニューヨーク/ペンステーションに降り立ちました。
 アムトラックのきっぷの発行はネットで予約すれば便利です。eメールで送られてくるバーコードの付いた予約結果をプリントアウトして、構内にあるきっぷ発券用のATMにバーコードをかざして、画面に表示された予約が正しければ、あとはワンタッチするのみです。寝台車利用なので駅のラウンジが利用できます。中に入りスーツケースを預け、さあ観光すんべってときに、「寒いんで服を買いたい。」と同志。まあ仕方ありませんね・・・。



 地図で調べると、ペンステーションからプロードウェー方面に5分程行くと【GAP】があることが判り、向かいました。私はユニクロ派ですが、同志はGAP派なんです。店内にて、同志の買い物を待つ間に、地下鉄で効率よく回るルートを考えることにしました。 
 希望は@自由の女神、A復帰を目指すワールドトレーディングセンター跡地、Bタイムズスクエアの3ポイントです。地下鉄路線図とにらめっこすること20分、案は完成しました。ところが同志がちっとも店内の待ち合わせ場所に現れません・・・。時計は正午となりました。シカゴ行きの出発時刻は15:45です。余裕をもって15:00にはペンステーションに戻っていたいです。
 結局、1時間はGAPに滞在してしまったようです。「レジが激コミでさぁ・・・。」とは同志の弁でありますが、とにかく自由の女神を見に行きましょう。1号線で終点のサウスフェリー駅に向かいました。13:00、ここからスタテン島行きの【無料】フェリーに乗り込みました。このフェリーに乗ると自由の女神のそばを航行してくれます。



 どの国の観光ガイドにもそう書いてあるのでしょう。様々な言語、人種の方々が、【彼女】の見える側のデッキに終結して撮影を始めました。30分でスタテン島着、30分の滞在でトンボがえりです。ほとんどの皆さんがそうしてられました。14:00のフェリーに乗り、再度彼女の撮影会が始まりました。ズームを使わないと辛い距離ではありますが、まあ上手く撮れたと思います。時間的に残りの観光はあきらめ、ペンステーションに戻りました。まあ、自由の国アメリカの象徴を押さえたんだからヨシとしましょう。

 朝食も昼食もとっていません。さすがにハラがすいてきました。ラウンジで荷物を受取り、構内の売店でビールにワインにピザを購入して指定された7番線に向かいました。すでにシカゴ行き【レイクショア・リミテッド】は入線しておりきっぷに記載の号車に乗り込みました。
 初めてのアメリカ乗り鉄の時に乗車した【シルバーミーティア号】と同じ、ルーメットという2名定員で、個室寝台では一番エコノミーなクラスです。
 ここで参考までに料金を紹介致します。この後シカゴで乗り継いで、ロサンゼルスまで3泊4日かけて行くのですが、ニューヨークからロサンゼルスまでの料金は、2名分の運賃と個室寝台料金の合計で計算します。円換算で81,236円でした。
 寝台料金は部屋単位で請求されるので、定員2名の部屋を2名で使うとオトクです。ひとり当たりは40,618円です。列車で移動中の食事は料金に含まれております。夜はなんとフルコースディナーであります。今宵はモチロン、日本では口にすることもないステーキを狙いに行きます。アルコールは別料金なので悪しからず・・・。
 紹介したお値段、皆さんはどうとらえましたか?3泊分の寝場所と食事、運び賃の提供でこの値段なら、私は飛びつきます。ちなみに我々は、手持ちのANAマイレージで飛行機を手配しているので、海外旅行ではありますが今回は負担が軽いんです。

 さて、列車は定刻にペンステーションを出発しました。日はすでに傾き始めています。持参のピザとビールで【乗り鉄】の成功を祈年し乾杯しました。(←これは自腹)この後ディナーがあるので程々にしておきましょう。
 ひと眠りすると18:25、オルバニー着。ここでボストンから来る車両と併結するため、停車時間があります。同志のタバコに付き合い外に出ました。そばにいた車掌さんに自己紹介をして一緒に撮らせて頂きました。オルバニー19:05定発。



 ディナーの予約時間19:45になったので食堂車に行きましょう。食事をしている間に、カーアテンダントといわれるこの車両の担当係(車掌ではありません)が座席を寝台の状態に整えてくれる手筈になっています。アムトラックの食堂車は相席が基本のようで、行けば毎回そうなります。テーブルはほぼふさがっていましたが、給仕の方が2名分のスペースをつくってくださり着席しました。先客は70歳くらいの紳士淑女であります。 挨拶をかわし話を分かる範囲で聴いていると、てっきりご夫婦かと思いましたが、こちらも別々の方々でありました。



 サラダの前菜をやっつけると、ステーキがやってまいりました。相変わらずのボリュームです。更にミディアムレアで頼んだので、中の赤み、赤い肉汁がリアルであります。今日は持参の醤油はかけずにそのまま行きましょう。そうそう有料ではありますが赤ワインもお忘れなく・・・。不慣れなナイフ裁きを見かねてか、給仕の方がより切れるナイフに取り替えてくださいましたよ。おっ、さっきよりはスムーズにナイフが入りました。付け合わせのポテトに手を出すと胃がパンクしそうなので遠慮なく残させていただきます。いんげんは貴重な野菜なのでしっかり食べましょう。
 メインが終わるとデザートです。私は甘党ではないので、いつも同志が2人前担当となります。中学レベルの英語のため、給仕さんに上手く伝わらず、なぜかハーゲンダッツが2個、チーズケーキが1個運ばれて来てしまいました・・・。コーヒーの苦味にまかせて、チーズケーキを少し手伝わさせて頂きました。ディナーは初日から大満足でした。

 部屋に戻るときちんとベッドメークされていました。同志はシャワーを浴びに行きました。共用ではありますが、車両にシャワー室があり、利用できます。日本人には嬉しい設備ですよね。
 私は本日の出来事をしたためております。以前はノートに殴り書きの上、帰国後それをパソコンに打ち込み直すなんて作業でしたが、今はケータイがあります。自宅宛てのメールで作成して保存、外国から送るとパケ代がかさむので、帰国後送信、後日コピペっていう手順になり、かなり楽にホームページが作れるようになりました。20日に帰国後早速取り組みます。

 さて、シャワーから帰った同志は、未解決事件に取り組むべく、今は昼どきのエアカナダの日本支社に電話をかけました。おやっ!事件が進展しましたよ。電話を終えた後伺ってみたところ、スーツケースはなんとトロントで発見されたとのことであります。乗り継ぎ専用のターンテーブルには待てど暮らせど現れなかったのですから、おそらくカナダ入国の荷物に混じってしまったのでしょう。
 暫くは列車での移動なので、14日に宿泊のロサンゼルスのホテルに回送してもらえる事と、弁済金として100ドル受け取るということで話がついたようです。ちなみに彼のGAPの買い物の合計は158ドルだったとの事であります。取り合えずノドにつっかかった魚の骨は取れたっつうことですね。明日から気を取り直して旅を続けましょう。現在22:30。定刻で運転されています。


本日の買い物〜
1.ホテルの部屋にチップ 2人で2ドル。 2.NJトランジット 2人で25ドル。 3.ニューヨーク地下鉄 2区間2人で16.5ドル。
4.ペンステーション売店でワイン、ビール、ピザ 2人で33.37ドル。 5.夕食ワイン&ビール 2人で23.5ドル
6.夕食チップ 2人で10ドル


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